技術 | Technology

陸と海をつなぐ 港湾土木早わかり解説

技術1 | しゅんせつ工事

しゅんせつとは水底の土砂や岩石をさらうことです。
船の安全な航行・停泊のための水深増加や、土砂の採取、構造物の基礎築造等のために行います。

STEP1
海底面を掘る
グラブしゅんせつ船を停泊させ、
船が動かないよう、船体を固定します。
グラブバケットと呼ばれる機械を下ろし、
海底の土砂や岩石を掘削します。
海底面を掘る
土運船に積み込む
STEP2
土運船に積み込む
掘削した土砂を引き上げ、
土運船と呼ばれる大きな箱型の船に積み込みます。
STEP3
堀った土を運搬する
土運船にたまった土砂を、土捨場へと運搬します。
GPS等を使って船の位置を正確につかみ、
決められた投入場所へ移動します。
堀った土を運搬する
土を投入する
STEP4
土を投入する
土運船の底を開放し、
海中に土砂を一気に落とします。
STEP1に戻り、この一連の作業を繰り返します。

技術2 | ケーソンの据付工事

ケーソンとはコンクリート製、または鋼製の大型の箱のことです。
海底に沈めて設置し、防波堤や橋の基礎として使用します。

STEP1
石を投入する
ケーソンを置く土台をつくるため、
潜水士の指示により
1個30~200kg程度の石を海底に投入します。
この時点である程度、形をつくります。
石を投入する
土台を組み立てる
STEP2
土台を組み立てる
潜水士が海底に潜り、
石を平らに並べてならし、
土台をつくります。
STEP3
土台にケーソンを置く
ケーソンを設置場所まで起重機船で曳航(えいこう)し、
土台の上に置きます。
土台にケーソンを置く
ケーソンの中に砂を投入する
STEP4
ケーソンの中に砂を投入する
ケーソンが動かないよう、
内部に砂を投入し、安定させます。
この際、投入量が均等になるように管理します。
STEP5
コンクリートで蓋をする
投入した砂が波等によって飛散しないよう、
コンクリートの蓋を施工します。
コンクリートで蓋をする

技術3 | 上部工(パラペット工)

上部工(パラペット工)とは、ケーソン等の護岸の上側にコンクリートで造る構造物の事です。
ケーソン等で締め切られた内側へ、波が越えて入らないようにするためです。

STEP1
型枠を設置する
ケーソン施工完了後、
ケーソン上部に大組した型枠をクレーン台船にて設置します。
型枠を設置する
コンクリートを打設する
STEP2
コンクリートを打設する
設置した型枠の中に、
ミキサー船でコンクリートを打設します。
STEP3
型枠を脱型する
コンクリート養生完了後、
クレーン台船にて型枠を脱型します。
型枠を脱型する
完成
STEP4
完成
ケーソン上部工(パラペット工)の完成。
STEP5
波を防ぎます
このような形で、波が越えるのを防ぎます。
波を防ぎます
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